金平糖の夢

小さい小さい思いがいつか身を結びますように

自担がデビューすることになった話

自担が、デビューすることになった話

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0808 東京ドームから始まるの公演での重大発表。

Snow ManSixTONESの同日デビューという話が出たのはMC終わり19時半をすぎた頃だった。

はじめは、純粋にうれしかった。14年間、腐らず、それでもちょっとおばかなことをしながら前へ進んでいたさくまくんが、Snow Manが幸せになれるんだと、報われるんだと、手放しで喜んだ。いや、Snow Manを応援するヲタクとして、喜ぶという選択肢しか、わたしの頭には思い浮かばなかったのかもしれない。

Snow ManSixTONESのデビューが発表され、全ジュニアが合流してパフォーマンスした曲は「Fire beat」だった。ジュニア全員が幸せになる瞬間なんてない、そんなこと渡辺翔太くんに出会って、ジャニーズジュニアを応援しようと決めた時から心に留めていたことだったのに。悔し涙を浮かべながら歌う川島如恵留の顔を見て、わたしが望んでいたものはこれだったのかもしれない、とすら思ってしまった。

わたしは、Snow Manに「あなたたちは『選ばれなかった人』なんだよ」とレッテルを貼り付けて、その不憫さに、酔いしれていたのかもしれない。Snow Manが『選ばれた人間』になった瞬間、途方も無い距離と、持つべきでは無い羨望に押し潰されそうになった。彼らは、私のような負け犬ではない。当たり前の事実に、私は耐えられなかったのだ。

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Snow Manがデビューするという未来を、1年前の私は全く想像がついていなかった。毎週出ていた番組にすらレギュラーで出演出来ず、3月の単独で披露された新曲では「君と描きたい景色がまだ未完成な間は もう少しそばにいて もう本当は聞き飽きてるよね」なんてファンに縋って。情けなかった。27にもなってジュニアなんて、と言われる6人がダサくて、不憫で。それでもそんな6人がたまらなく、大好きだった。そしてそんな6人の不憫さに、わたしは愛着すら湧いていた。何様のつもりなんだろう。なに思い上がっていたんだろう。6人には、支えてあげるヲタクがいなきゃダメなんだと、自分という存在を押し付けて自己満足に陶酔していた。

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わたしは、ヲタクのいう「もうデビューじゃん」ということばが大嫌いだった。Snow Manは、デビューなんて既存の概念に囚われないでほしい。なにか新しい枠を作って欲しい、そう声高に主張していた。違う道を提案して、デビューというメンバーが明確に提示した目標から遠ざけて、お願いだから置いていかないでと、お願いだから大きくならないでと、雁字搦めに押さえつけていたのは、紛れもなく私だった。

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佐久間大介という人間が好きだ。

声が大きくて、頭がそんなに良くなくて、能天気で、それでもグループのことをきちんと考えて、自分が出るべき場所、引くべき場所の判断も早くて。27歳で、アイドルという道を続けてくれた佐久間大介が大好きだ。それでも、これからどんどん大きくなり続けるさくまくんを、これからもっともっと大きくなっていくさくまくんを、笑顔で応援していけるのだろうか。

こんな感情で縛り付ける私なんて、Snow Manの求めるヲタク・ファンという層から外れているのではないか?

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お願いだから、私を置いていかないで

お願いだから、私を惨めにさせないで

お願いだから、私をひとりにしないで

 

そんな思いを抱えたまんま、私は9人が進む新たなスタートラインを見守ることは出来るのだろうか?

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さくまくんへ

本当に、本当に、デビューおめでとう。

大好きだったよ。これから、もっともっと応援してくれる人が増えるのかもしれない。さくまくんを知る人がいっぱい増えて、コンサート会場にピンクのペンライトを振る人間が増えて、さくまくんが望んだアイドル像がそこにあるのかもしれない。それでも、ジュニア時代の思い出を、過去のものにしないでください。どんなにひどい言葉で揶揄われても、どこがいいの?って笑われても、私にとっての1番は、佐久間くんで、どんな佐久間くんも大好きだったよ。これからも、たくさん夢を叶えてキラキラ笑顔で笑う佐久間くんでありますように。

ニール・ペリーという人物に出逢い

 

いまを生きる、大千穐楽お疲れ様でした~~!!!

 


以下、備忘録的につらつらと感想と考察を書き綴って見ようと思います。

 


まずはニール、ノックス、キャメロンにTravisJapanをキャスティングしてくれた関係者の方に多大なる感謝をお伝えしたいです。私は大学生ですが今回の舞台がなければ「いまを生きる」という作品の名前すら聞くことなく死んでいたでしょう。間違いなく。そんなストーリーは「重い」「暗い」「難しい」では済まされないほど深く、まだまだ若造な私に沢山の見方や考えを教えてくれました。

 


また見る人によって全く違う感想が出てくると思います。ここから綴るものはすべて私の考えでありこれが正解だとも思っていません。以上を踏まえて読んでいただければと思います。

 


以下素人の私がストーリをまとめることは出来なかったので印象に残ったシーンをタラタラまとめていきます。めちゃくちゃトラジャちゃんの話しかしないです。

 


□ ニール・ペリーという存在

美徳の最たる例として紹介され成績優秀、みんなから支持される人気者のニール・ペリー。ニールの良いところって周りの盛り上げを担うムードメーカーではあるけれども絶対に人を馬鹿にしたりしないところだと思うんです。冒頭チャーリーがトッドの吃音を馬鹿にしたように真似するときも「あれはどもりじゃないんだからやめろよ」とやんわり注意したりトッドが詩を発表している時他の生徒が目を合わせてニヤニヤしている中ニールは真っ直ぐとトッドを見つめていたり。

そんなところがみんなから信頼される要因なのかなぁなんて。

 


□ それぞれの炎

キーティングに出会い生徒はそれぞれ自らの中に炎を宿すようになりました。

キャメロンは静かでも安定した炎を保ちたいタイプだろうしノックスは静かに燃えていた恋という炎にどんどん燃料を投下していきそれでこそ自らを安定させていて、チャーリーは浮ついて一気に燃え盛りその代償として退学という方法で鎮火した。そしてニールは徐々に大きくなる演技をやりたいという炎に呼応するかのように父親という風が吹き荒れていました。

 


□ノックスとクリスの関係

父親の知り合いのパーティで知り合ったクリスに恋をしたノックス。

全編を通してクリスを思う真っ直ぐな想いを綴っていて私的に1番高校生らしいのはノックスでした。死せる詩人の会をやろう!と提案されたときも「成績がやばいんだよ!」と渋り一目惚れした女の子に諦めずアタックし続けて周りにからかわれたら本気で怒ってさらにのめり込む。めちゃくちゃ盲目。

ノックスの読む詩が本当に好きで頑張って覚えようと頑張ったのですが結局最後しか覚えられませんでした。記憶力がトリ以下。

「我が人生は完璧だ。我が人生は満たされている。ただ、彼女がいるだけで。」

いや~~~~~!良い!こんなにもストレートに、こんなにも混じり気もない言葉を言われたらそりゃ堕ちますわ~~~~~!!!!

そして期待しまくって出てきたクリスが本当にドチャクソ可愛くてびっくりしました。かわいい。

 


□ニール・ペリーの決断

キーティングに出会い「演技をやりたい」という炎を燃やしたニール。焚き付いた少年の心を灯す炎はあっという間に燃え盛りそして鎮火する方法すら分からない状態でした。

パックを演じたニールの心に燃え盛る炎は強風に煽られて消えるようなものでは無くなっていたのかなあ。それでもニールは自分の両親がめちゃめちゃ苦労をして自分にどれだけの期待を寄せてくれているかしっかり分かっていたし、両親の期待を裏切ることも、自分の心の底から湧き出る思いを裏切ることも出来ずに命を絶つことで無理矢理思いを断ったのかと思うと本当に苦しいです。

「仮入会員ニール・ペリー。準備はいいか?」

「……はい」

「それでは準備を始めよう」

この些細なやり取りがニールの選択を暗示していることがわかった時は本当に鳥肌が立ちました。それにニール、本当に穏やかに微笑みながら死んでいくんです。まるでこの世から去れることでどこか安心を得ているかのように。

あのシーンの空間の「生」と「死」の対立時が本当に上手で。あの空間に絶望は存在していませんでした。洞窟の中で生きる希望に目を輝かせキーティングの「生きろ、生きるんだ」という言葉を復唱する死せる詩人の会の仮入会員たち。そしてその奥で場所も状況も全く変わりニール宅で自らが演じたパックのセリフを微笑み混じりで言うニール。勿論ニールの心情にどこか死にたくないという思いはあったに違いないけれどもそれ以上にやっと自由になれる、そんな思いの方が強かったんだと思います。

 


□キャメロンとニール

今回の舞台、やはり役として重要になる関係性はトッドとニールの2人だったと思います。ノックスとミークスの絡みも可愛かった。その中でも私が1番目を奪われたのはキャメロンとニールの関係性です。トッドやニール、そしてノックスやミークスのような両方向に向かい合う親友という間柄ではありませんでした。それでもキャメロンはニールを尊敬しているというか敬愛が目から溢れだしていた。

2人で化学の勉強会を約束していたり、キーティング先生の初授業を終えた後真っ先に「意味わからないよ!テスト出るかな?!」と聞いていたり。ウィルトンの制服を身に纏うことを1番の誇りに想い勉強しているキャメロンにとって勉強も出来て統率力もあってリーダー的存在のニールは純粋に尊敬の対象で絶対的に信頼していたのかなぁ。だからこそニールが死んだ後、誰かに罪を押し付けたかった。そうして無理矢理自分を納得させたかった。

そうだ、キーティングだ。キーティングさえいなければ自分が憧れているニールは死ななくて済んだんだ。今日も化学を勉強していたんだ!!!って思ってるのかなぁなんて。キャメロンはニールに憧れているけれどもたとえ同じ状況になってもキャメロンは自ら引き金を引くことなんて出来ないと思うんです。そしてあとから「僕にはそんな勇気ないよ。ニールは最後まで、僕の憧れのニール・ペリーだったんだね」って笑える日が来ることを願っています。


□さいごに

ここまでの文字数なんと2500字!ダラダラと長ったらしいヲタクの戯言を聞いて下さりありがとうございます。全く同じ感情を持っている方は本当に限られていると思うし「ここの場面はこう思っていたに違いない!何言ってるんだ!」と思うところも多々あったかと思います。冒頭にも言ったけどそれで良いのかなぁって。沢山の解釈があってこその「いまを生きる」なのかなぁと思います。少しでも共感してくださるところがあれば嬉しいなぁなんて。

一言で陳腐に表してしまえば「重い」で終わってしまうこの舞台、それぞれTravisJapan3人が演じた役にも様々な葛藤があったと思います。悩んだ末に自殺してしまうニールを演じた宮近海斗くん、恋に生き純粋なノックスを演じた七五三掛龍也くん、捉え方によってはヒール役にもなり得る難しいキャメロンを演じた中村海人くん。本当にお疲れ様でした。

私はTravisJapanを通じてこの舞台に出逢えたことを本当に誇りに思います。